ま行〜ん
ま
【まえぶり めぶり】 前掛け 前垂れ
【まがりとめ】 曲がり角
【まがる】 覗く(※「が」鼻濁音)
→【まがってみる】 覗いてみる
【まがる】 こぼれる 溢れる 撒まける(※撒まかすが転訛)
【まげる】 誤って、あるいは故意にこぼす 入れ物を空にする
→【かまげる】 勢いよく撒かす
→【うそまげる】 嘘を言いふらす
【まぎ】 一族
【まげぇもの】 偽物(※まがい物の訛り 「げ」鼻濁音)
【ましぇぎ】 柵木〔ませぎ〕 畜舎の出入り口を閉じるために使う横棒(※「ぎ」鼻濁音) 「社会の窓」を表すことも)
【まじぇる】 混ぜる 加える
【まずら】 丸ごと そのまま全部(※「~まで連ねる」の転訛)
【まだぎ】 猟師 鉄砲撃ち(※「ぎ」鼻濁音 ※語源:アイヌ語で狩猟のことをマタキン、マタグと言うことから転訛 東北北部から北海道地方で使われている)
【まっか】 二股になっているものの間のこと(※「股」が転訛)
【まっかぎ】 二股状に枝分かれしている木(※股木が転訛)
→【まっかでご】 二股の大根
【まっかげ】 直々 直属(※「真っ掛け」の訛り)
【まってー】 真向
【まっと】 もっと これ以上 更に(※「もっと」の訛り)
【まつぺぇ】 眩しい 目映い(※「目窄〔めすぼ〕め」の転訛)
【まで】 丁寧 まじめ 大事 大切 倹約 物惜しみ(※「真丁〔まてい〕」(ねんごろ・全う)の転訛)
→【まですけ】 けちんぼ・しまりや
【まぶ】 土手
【まなぐ】 目 眼〔まなこ〕(※「目の子」目の童「瞳」が転訛)
【まねっこ】 真似をする
【ままたぎ】 食事を作る人 その職業
【まめ】 真面目 忠実 誠実(※語源「忠実〔まめ〕」)
【まめし まみし】 健康 達者 元気 まめまめしい
【まやう】 弁償する 償う(※償いをする時の迷う・惑う」から転訛)
【まるぐ】 束ねる 縛る 丸める(※丸めるの転訛)
【まんま(まま)】 ごはん 食事 飯(※幼児に食べさせる時に旨いもの「うまうま」と言って食べさせたことから「うまうま」が転訛し俗語化した)
み
【みがげえぇ】 見栄えが良い 美しい 美人
【みぎり】 右のこと(※「ひだり」という語にあわせて「り」を添えた俗語)
【みしぇっこ】 お店屋さん
【みすとかがる】 一生懸命になる みっちり取り掛かる(※「みしと」の訛り)
【みずあび】 水泳ぎ 水泳
【みだぐなす】 醜いもの(※「見たく無し」が語源か)
【みつきゃ】 短い
【みつっと】 みっちりと 確〔しっかり〕と 真剣に 一生懸命(※「みっちり」が転訛)
【みっと】 見物人(※「見る人」の転訛)
【みなぐぢ】 田に水を引く際の引き口
【みまぎ】 姻族 親族 一族 身内(※古語の「身巻」の訛り 単に「巻き」とも いう)
【みもぢ】 妊婦
む
【むえる】 孵化する 孵る
→【むげる むしける】 剝〔む〕け孵〔かえ〕る
【むかさる】 嫁入り
【むぎっちょー】 すぐに立腹して人の話を聞き入れないもの
【むぎになる】 妥協しない 反発する(※「無記」仏教用語 問いに対して是とも非とも答えないの訛りか)
【むぐす】 漏らす
【むぐる】 潜る 隙間から出入りする
【むじぇ むぞい】 かわいそう 哀れ(※「無残」が訛ったもの)
【むじぇやな むぞやな】 かわいそうに
【むしぇる】 むせる(※「咽る」の転訛) やるべきことが多すぎてアップアップする
【むしおごす】 発作性の泣き叫びや痙攣けいれん ヒキツケ
【むつける むつくれる】 不満で従わない 素直でない 捻くれる
【むったり】 ずうっと 絶え なく 休みなく
【むったくた】 むったりを強調したもの
め
【めぇ】 前
【めぇっこ】 繭 繭玉(※「繭〔まゆ〕こ」)
【めくされ】 目の病気(※「目腐れ」そのものからきている)
→【めくされがね】 僅かなお金 不足金 端金〔はしたがね〕
→【めくされもの】 小物(者) 不足物(者) 半端物(者)
【めぐさめんこ】 器量は良くないが愛嬌のある顔またはその者
【めぐり】 花札遊び
【めげぇ】 可愛い(※「愛〔めご〕い」が訛ったもの)
【めごぐね】 可愛くない(※「愛〔めご〕くない」が訛ったもの)
【めしぇる】 見せる
【めしゃね】 見せない
【めっかす】 しゃれる 着飾る(※「色めかす」の転訛)
【めっける】 見つける
【めっとろご】 出任せ 考えなし 出鱈目
【めにあう】 大変な思いをする 大変な目に合う 苦労する
【めのこかんじょう】 概算 大体のところ
【めめず】 みみず
【める】 見える
【めねぇ】 見えない
【めんどくしぇ】 面倒臭い
も
【もさげね】 申し訳ない
【もす もっす】 ごめんください(※「申し」の転訛)
【もじゃぐる】 衣服や紙、物事を揉む 揉ます
【もじゃげる】 落ち着けない やきもきする(※「気を揉む」の転訛)
【もじゃげる】 持ち上げる(※「げ」鼻濁音)
【もじゃそび】 玩具(※「持ち遊び」の転訛)
【もじゃっぱね】 大事にしない 粗末にする
→【もじゃぱなし】 大事にしない者(※「持ち放す」の転訛)
【もぞかだり】 寝言語り 譫言〔うわごと〕
【もっきり】 コップ一杯の酒(※「盛り切り」の転訛)
【もっこ】 蒙古 鎌倉時代に押し寄せた蒙古軍のこと(子どもを寝かしつけるときなど「もっこくる」と言って、いうことをきかせた)
【もっぺ もんぺ】 雪袴の類
【もてぁねぁ】 勿体ない 惜しい
【もどめ】 本妻
【ももた】 太もも
【ももしぎ】 股引
【もよし】 衣服 着るもの
【もろ】 同年 両方(※「諸」の転訛)
【もんじゃねぇ】 幼稚だ
や
【やぁれる】 言われる
【やがねる】 羨む 嫌がらせ からかう 冷やかす(※「妬く」の転訛)
【やがます】 喧〔やかま〕しい 騒がしい(※「喧し」の転訛)
【やぎもぢやぎ】 よくやきもちを妬く人
【やぐだれ(り)】 態〔わざ〕と 態々 故意に(※古語「役足り」の訛り)
【やぐてなし】 役に立たない(※「役の手がない」の訛り) 役立たず
【やぐど】 態〔わざ〕と 本意でない(※「役として」の訛り) 違う 偽り 冗談
【やげのやんぱち】 捨て鉢
【やしぇ】 痩せ 細い(※「痩せ」の訛り)
【やしぇねぇ】 歯痒い いらいら じれったい 許せない
【やずす】 略す 約す
【やだら】 沢山
【やづ】 湿地 ジメジメしたところ(※「谷地」の訛り)
→【やづ田】 ぬかるんだ田んぼ
【やっけ やっこい】 柔らかい
【やつける】 虐〔いじ〕める 返しを取る 物事に決着をつける(※「奴を蹴る」の転訛)
【やってすって】 やっとのことで
【やっぱし】 やはり やっぱり
【やとごすっとご】 漸〔ようや〕く 事が滑らかに行われる(※「やっとすっと」の転訛)
【やなさって】 明後日
【やばつ やばち】 汚い 不潔
【やめぇ】 病
【やめぇと】 病人(※やまいびとの転訛)
【やらがす】 しでかす
【やらほれ】 区切りなく 度合いなく(※「やれるほど」の転訛)
【やれる】 できる
【やんた うんた】 嫌だ 嫌いた(※「嫌だ」の転訛)
【やんべ】 適当
【やんべくれ】 良いかげん 適当なくらい(※「按配くらい」の転訛)
ゆ
【ゆうはん】 夕食
【ゆべな】 夕べ 昨夜
→【ゆんべなかだ】 夕べ方
【ゆまかた】 夕方
【ゆ(よ)えっこ・ゆいっこ】 労働交換
【ゆがだ】 浴衣
【ゆすぐ】 すすぐ
【ゆつける】 結わえ付ける 結びつける(※「結い付ける」の転訛)
→【ゆっつぱる】 結い縛る
【ゆつがす】 揺り動かす(※「揺るがす」の転訛)
【ゆっこ】 湯
【ゆどの】 風呂場
【ゆっぷて】 煙たい
【ゆまぎ】 腰巻
【ゆむぎ】 蓬(※「ぎ」鼻濁音)
【ゆるぐね】 簡単じゃない 容易でない
【ゆるっとする】 ゆっくりする
よ
【よえる】 あつらえる 準備する 揃える(※「寄せる」の転訛)
【ようすきぎ】 見舞い
【ようやらやっと】 ようやく やっと
【よが】 蚊(※「が」鼻濁音)
【よがんべ】 良いでしょう
【よげ】 余計
【よぐたがり】 欲張り(※「欲集〔たか〕り」の転訛
【よごしぇ】 わたせ(※「よこせ」の訛り)
【よさっぱり】 宵っ張り 夜更かし(※「夜さっぱり寝ない」)
【よしぇ】 弱い 元気不足
【よじれる】 撚れる 捻じれる ひねくれる
【よったぐれ】 酔っ払い
【よっつま さつつま】 暇 閑
【よっちゃらくっちゃら】 よたよたよろめく
【よな】 砂
【よなが】 農作物の豊凶
【よなげる】 米を水に浸してゆすり、砂などを取り除く
【よばれる】 招待される ご馳走になる
【よひで】 夜通し(※よっぴいて)
【よま ゆま】 夜(※「夜 」「夕 」の訛り)
【よみや】 宵宮
【よみゃこど】 小言 愚痴(※語源「世迷い言」
【よりあぇこ】 仲間の周回 寄りあい
【よわり】 夜仕事 夜なべ(※語源:夜を割って仕事をする「夜割り」)
ら
【らぐ】 楽
→【らぐする】 楽をする
→【らぐでね】 らくじゃない
【らず(じ)】 埒〔らち〕の訛り)
→【らずあかね】 捗〔はかど〕らない
→【らずあぐ】 捗る 片付く 決着がつく
→【らずもね】 取り留めない たあいない
り
【りぎむ】 力を込める 張り切る 威張る(※「力む」の訛り《名詞「りき(力)」の動詞化》)
【りんき】 [名](スル)男女間のことなどでやきもちをやくこと 嫉妬〔しっと〕
る
【るせ(し)え】 留守番(※「留守居」の訛り)
れ
【れぇぁさま】 雷(※「雷様〔らいさま〕」の訛り)
→【れえさまおどぎゃる】 雷が落ちる
【れぇぁねん れんね】 来年(※「来年」の訛り)
【れぐつ】 理屈
【れんじ・れんちこ】 窓
【れんとする】 ゆっくりする
ろ
【ろじ ろーじ】 内庭 庭園
【ろくさま】 ろくに 充分でない様子
【ろぐでなし】 ろくでもない ろくでもない( ※「ろくでなし」の訛り)
【ろばだ】 炉のへり 炉の周辺(※「炉端」の訛り)
わ
【わ わりゃ】 私 自分
【わがね わがらね】 だめ いけない いやだ・わからない
→【わがねったら】 だめですったら
→【わがれる】 離縁する ※「わかれる」の訛り
【わげぁね】 たやすい 簡単(※「わけ無い」の訛り)
【わげぁわがね】 訳が分からない
【わげもの】 若者(※「若いもの」の訛り)
→【わげひたぢ】 若い人たち 若い衆
【わさくさ】 ざわざわして落ち着かないさま 草や木の葉が風などで揺れるさま 物を揺するさまやその音(※「わさわさ」が転訛)
【わざに】 わざと 故意に
【わざふ】 特別に依頼した使者
【わだいれ】 綿を入れた衣類 綿入れ半纏
【わっか】 輪
【わっぱ】 曲げ物 ご飯などを入れる円形の容器
【わっつぁぎ】 囲炉裏などで燃やすための薪(※「割った焚き木」の転訛)
【わっつら わっつぁ】 悪戯 子どもの悪ふざけ(※「童悪戯〔わらべいたずら〕」の転訛)
→【わっつらまね】 子どもの悪さほどの事ということで、新たな試みをしようとするときに謙遜していうことがある
【わっつら】 上の方 うわっつら(※「上っ面」の訛り)
【わっつこ】 斜め(「わっつこに背負〔しょ〕う」斜めに背負う
【わっぱが】 割り当てられた仕事(※「割計」の訛り)
→【わっぱがきめる】 仕事を片付ける
→【わっぱがしごと】 割り当ての仕事だけをする
【わっぱり】 上着 羽織 作業衣
【わらす】 子ども 幼児(※「童」の転訛)
→【わらしぇど】 「しぇ」は衆・等 の意味 こどもたち
【わり】 悪い 良くない(※「悪い」の転訛)
→【わりぐすと】 悪くすると 事によると
【わらつとこ】 わらなどを束ねてその中に食品を包んだもの(※「 つと」の転訛)
【わんこ】 お椀
【わんこ】 犬
ん
【んだ】 そうです(※「うん」肯定の訛り)
→【んだがら】 そうだから
→【んだなは】 そうですね
→【んだね】 そうじゃない
→【んだねぐ】 そうじゃなく
→【んだども】 そうだけれども
→【んだらば】 そうであれば
【んな】 あなた お前 貴さま
【んにゃ】 いや 違う(話を変えるときに「ところで」というニュアンスで使うこともある)
【んと】 ええと